パーカー・インシグニア

万年筆に嵌ったからにはパーカーは一本は買うだろうし、ならば高いものに目が移る前にと、ebayを彷徨っているうちに見つけたものです。
モデル名もなにも書いてなく、ただパーカーの万年筆、説明書等付き、新同品、と書いてあって、怪しすぎでほとんど誰も入札せず。結局、ソネットに似ているなぁ、と思いつつもモデル名が判明しないまま、入札。最後、入札され、無駄に落札価格が上がってしまったけれど、まぁ全然お安い。
モデル名は箱、説明書には書いていませんでしたが、キャップにPARKER INSIGNIA USAと書いてありました。ペン先はM、ペラペラのスチールニブとなっています。インシグニアは75のインシグニアとそうじゃないやつがあるらしく、買ったのはそうじゃない方。ソネットの原型らしく、ペン先の形とかも殆ど一緒です。1997年製造。日本語ではびっくりするほど情報が得られなかったので、日本では販売されなかったのかもしれません。

ソネットとは弱点も一緒で、キャップに空気穴が開いているので、油断するとすぐペン先が乾くようです。

うまいのが撮れなかったので写真は載せることができませんが、ペン先のイリジウムの付き方が凶悪で、左右別々に付けたのではないか、と思うほどチグハグでした。ある角度の段差を直すと、別の部分に段差ができ、そこを直すと、また別の部分が、と、ヤスリあたりで削ってしまいたい衝動に駆られながらも我慢して調整し、これまたインクの好き嫌いは多少あるのですが、なんとか普段使いができるレベルにはなりました。
なんとなく、ここでSonnetかあるいはParker75あたりを買っていればこの後、真っ当な万年筆道を進んだような気がするのですが。